工場勤務なら取得すべきか。「自主保全士」とはどんな資格?
こんにちは。
全然ブログを更新していないあきっぽい管理者ですが、最近ようやくPCを新しくしました。心機一転、続けていければと思います。
さて今回は「自主保全士」という資格をご紹介したいと思います。
あまり知名度が高いほうではないかもしれませんが、どのような人がどのようなタイミングで取得するべきかなど、実際に2級を取得した経験からお話いたします。
もくじ
- 自主保全士って何?
- どんな人が取得するべき?
- どうやって勉強する?その期間は?
- まとめ
自主保全士って何?
自主保全士の概要
プラントメンテナンス協会が実施しているオペレーターに必要な4つの要件を満たしているか客観的に評価することができる資格です。
4つの要件とは…
①異常を異常として見る目を持っていること(異常発見能力)
②異常に対して正しい処置ができていること(処置・回復能力)
③正常や異常の判定基準を定量的に決められること(条件設定能力)
④決めたルールをキチンと守れること(維持管理能力)
※プラントメンテナンス協会 テキストより抜粋
現場で作業するにあたり、様々な設備や工具に触れ、それらを維持管理していく必要があることはもちろん、日々の生産における改善活動や保全活動に対する考え方、活動の進め方など、知っておくべき内容は多岐にわたります。
それらを1つの検定試験として開催し、各人の力量を測ることのできる資格が「自主保全士」という資格になります。
自主保全士の難易度
自主保全士は1級と2級が設けられています。
学科問題と実技問題がどちらもあります。
学科問題は問題文に対して〇×の二択問題です。
対して実技問題は、実践的な問題に対して穴埋めしていくような内容になります。
1級、2級のレベル設定は下記の通り。
2級:各章の概要を理解できている。
一部重要な内容については詳細な知識を求められる場合もある。また、実技の問題が少ない。
1級:各章の詳細を理解できている。実技の問題が多い。
具体的な内容について
内容は1級、2級ともに共通です。
内容は大きく5章に分かれています。これらはそのままオペレーターに求められる5つの技能・知識であると言えます。
1章:生産の基本
安全衛生や5S、品質や教育など生産活動を行うにあたり必須の知識がまとめられている章。
2章:設備の日常保全
自主保全活動の狙いやステップごとの進め方に関する章。
3章:効率化の考え方とロスのとらえ方
TPMやロス改善に関する章。
4章:改善・解析の知識
改善活動を実施するにあたり、必須となるデータ解析手法に関する章。
5章:設備保全の基礎
締結、潤滑、圧力など実際の設備の動作原理や仕組みなどに関する知識の章。
年ごとにシラバスは少しずつ変更されていることもありますが、大筋の内容は以上の通りになります。
役に立つ資格なのか?
知識が身についたかどうかの検定試験です。
この資格を取得したことによって、転職に有利になるといったことはあまりありません。
資格を取得したことで得た知識そのものに価値がある資格です。
どんな人が取得するべき?
生産現場で働く人すべてにとってほしい資格です
現場で働くのであれば皆知っておくべき知識が詰まっているからです!
強いて言えば、「現場に配属されて間もない~若手クラス」の社員が勉強の一環として取得するとキャリアアップにつながると思います。
設備や部品に関する知見が浅い、これから現場で頑張っていく人達には強い味方となる知識が身につくと思います。
中堅~ベテランになると、業務にあたる中で既に身に着けてしまっている知識も多くなってきます。自主保全士の学習内容としては、わざわざテキストを開いて学習するほどの難易度ではありませんでした。
ただし、現場の直接的な知識だけでなくロス改善やTPMの進め方など、間接的な知識も多く求められるため、自分の知識をより確実にするためにも検定に挑戦するのもよいでしょう。
どうやって勉強する?その期間は?
勉強方法について
プラントメンテナンス協会から出版されている公式のテキスト、問題集がベストです。
というのも、マイナーな資格のため書店などの取り揃えがあまりないからです。
ネットで購入可能ですので、公式テキストで勉強することが一番の早道かと思います。
構成として
・テキスト
・学科問題集
・実技問題集
の3冊です。すべて1級・2級共通になります。
特にテキストの内容は1級2級で分けられてもいないので、2級を受験するときはテキストのすべてを理解する必要はないと言えます。
問題集を使用し、必要なレベルの知識を効率的に身に着ける必要があります。
勉強に必要な期間は?
経験値や事前の知識量にもよりますが、毎日1~2時間程度勉強するとして1か月から2か月をみておくとよいでしょう。
テキストは約350ページとそれなりのボリュームがありますので、きちんと勉強しておく必要があります。
ただし、実際の試験はマークシート方式、学科にいたっては〇×問題のため難易度が高いということはありません。
似たような用語の区別がつくように、効率よく知識を身に着けていきましょう。
まとめ
自主保全士とは…
・現場で働くオペレーターにとって必要不可欠な知識を身に着けることができる資格。
・経験を積み始めた若手社員におすすめだが、どんな年齢層でも得ておきたい内容になっている。
・試験は〇×問題、マークシート方式
・転職、就職に有利になるような資格ではない。
自主保全士については以上になります。
あまり有名ではない資格ですが、知識を得るにはいい機会になる資格だと思います!
気になる方はぜひ、公式サイトを確認してみてください。